2018.6.14 明日の扉
梅雨の最中の今日は小休止。晴れてはいませんが鈍色の空の隙間から、時々明るい陽射しが見えます。
もう二~三日すればまた降るのかな。
梅雨の雨はしとしとと静かに降るくらいが丁度いい。
カラフルな瓦屋根を濡らして、ゆっくりと街中が灰色に塗り変えられて行く。
五月雨は背中を丸めてうずくまっている僕の背中に少しずつ針のように突き刺さる。
そしてコップいっぱいに溜まった水が目から溢れ出る。
ゆっくりと進行せず一気に病気を進めようというのなら、激しい雨と共に、せめて後悔や無念さも一緒に流し落としてくれればいいのに。
いや、それは許さない、抱えて行け。ということか。
一方通行の雨。ただ落ちて行く雨。
どんどん動かなくなってゆく指。まだ駄目だからね。
まだ自分自身の意思で何かに触れるというコチラ側に居たいのに。
いずれソチラ側に行くことは知っているさ。普通の人は行かなくていい扉の向こう側のことだろう。
溢れたコップならまた大きくしなさいってこと?
随分と大きくしてきたつもりだけれど、まだまだ全然足りないんだね。
その内、指が止まる。その先もまだまだあるってことか。
ふ~、長いよ。飽きて来ましたよ~っだ。
どこかへ行きたいね。大陸間列車の旅なんて無理だけれど。
思いを馳せるくらいは許して貰えるかな。