2018.4.25 まだ早い
あかん、あかん。
何だか嫌な感じー。左手の人差し指が動きにくくなってきました。
指の痺れを感じ、上手く福祉装具を操れなくなってきました。
う~ん、そこはあかんよー。最後の砦、命綱みたいなもんで、PC操作はその指一本でやってるんだから。君が動かなくなるととーっても困るんだからねー。あかんよー。もうちょっと頑張りー!
いずれ、そうなったら、またいろいろ工夫して何とかするんでしょうけれど、まだ人差し指だけは勘弁して欲しい。
最後の一本ですからねー。そこが動かなくなると、細かい動作はほぼゼロになりますからね。
口や首か、僅かに動く手首など、大きい動作で細かい作業をする方法を考えなければならず、う~む、まだそれは先でいいやん!
いつかは止まるんでしょうし、PCのマウス操作など、何とかなるものは何とかしますよ。
けれど、もうちょっと待って欲しい。手はあかんよー。手って大事ですものね。
肩をたたかれて励まされ、腕を組んでもらって慰められ、手を握ってもらって救われる。
僕はして貰えるけれど、僕はしてあげられない。
確かに今もそうですよ。誰の手も握ってあげられない。
でも、近付いてくれたら・・・。頬でも、肩でも、膝でも、そこに僕の手を当ててくれたなら、例え指一本で僅かな力であっても、その人に僕の意思を伝えられる。
言葉よりもきっと重いのだと思う。
ほんの数mmしか動かせない弱い力でも、涙を拭ってあげられるし、肩をつかんであげられる。膝を叩いて大丈夫だよと言ってあげられるし、手の平を重ねてさあまた歩こうと横に並んであげられる。
例え指一本でもね。
夜更けに悲しい気持ちになります。気付かない振りをしていると、すべてが上手くゆくと思いたいですけれど。昼間は黄緑色の若葉が目に優しい、とても素敵な季節なのに。
水色の空をめぐる風はくるりとその方向を変えて、溜息をつく僕の鼻先をかすめて行く。
くしゃみをして顔を上げると、緑萌える大好きな五月が、すぐそこまで。
空回りしている心に、少し風を通してみます。
僕は話も出来るし、指も動く。
なのに君にかける言葉が浮かばない。
情けない。
だけど、君の言葉は届いてます。
君が届けたいと願う人に、必ず。
ありがとう。
僕に掛ける言葉が見つからない、などと思わないで。
現にこうして君の声は僕に届いているじゃないか。
そうして、君の言葉の通り、僕の思いは君に届いている。
それで充分です。
ずっと会っていないけれど、ずっと友人としていつも寄り添ってくれてありがとう。