2012.8.1 続おへそ交換

(・・・前回からの続き)
何とかショッカーの手術を終えた僕は、改造人間のその力を試されるべく、今回も秘密基地の中であらゆる試練を与えられることに。

そういえば、前回はベッドの隣に、「怪人カエリウチ男」がいましたな・・・。血気盛んなそのおとっつあんはどこかの若者にちょっかいを出し、でも自分の体力を過信していたのか、あっけなく返り討ちにあったそう。足かどこかを骨折かしたおとっつあんは、怪人カエリウチ男となり、入院中わがままし放題でした。
僕は今回の特訓は出来れば変なおとっつあんなどには出会わず、ひっそりと自分の改造具合をかみしめようと思っていたのですが、ショッカーはそんなに甘くない。

カサカサカサカサ。
ぬ? カーテン越しの隣のベッドから何かをこすり合わせる音が・・・。
カサっ、カササ、カサカサカサ。
ん? 紙? 雑誌めくってるの?

白いカーテンの向こう側を見ることは出来ず、耳に届く音を頼りに想像することしかできないので、僕は、隣人は何か雑誌でも読んでいるのだろうと思っていました。
手術を終えて何もすることがないことと、点滴を腕にぶら下げていることと、久しぶりにずっとベッドに横たわることができていることが重なって、僕は知らずのうちに眠りに落ちていました。

数時間経ったのでしょうね。部屋に差し込む日差しが少し傾いたような・・・。
そろそろ起きなきゃね。夜眠られないものね。まどろみから抜けきれていないはずなのですが、僕の耳にはハッキリとした乾いた音が聞こえていました。
カサカサカサ、カサカサカサ、カササ、カサカサカサ。
ん? ずっと鳴ってるの? 僕が眠っている間ずっと? そんな筈はないでしょう?

僕は、その音の本質? いったい何の音なのか、ということを確かめようと耳を澄ませました。でも聞こえてくる音は乾いたカサカサ音だけなのです。今まで聞いたことのある音から想像すると、手をこすり合わせているか、紙を擦りあわせているか、そのどちらかくらい。どうも雑誌をめくっている音ではない。やっぱり手を擦り合わせているか、紙を2枚擦り合わせている音なのですよね。
夕方6時に夕食が運ばれてきたときには、その音は止まったのですが、食器が下げられるとまた聞こえてくるのです。
カサカサカサカサ、カサカサカサ、カサカサカサ、カササ、カサっ、カサカサ~。

う~む、うむむむ~。いったい何の音なのだ? 気になるのだ。
どんなおとっつあんなのだ? 気になるのだー。また怪人がいたのだ。やっぱりなのだ。む~ん。
その夜、僕は病院の硬いマットレスに身体が合わず、筋肉の落ちたお尻では到底耐えられず、あまりのお尻の痛さに10分おきくらいに寝返りをしてもらう始末。ナースさんごめんなさい。
夜中ずっと起きていた僕はお尻の痛さにグッタリしながらも隣の様子を伺っていました。でもカサカサ音は聞こえてきませんでした。おとっつあんも眠っているんだね。あの音は何だったのだろう・・・。今回のおへそ交換もいろいろあるわね。

朝には点滴を外し、朝ごはんも半分だけ頂くことができました。はーい、では食器下げますねー。あとでタオル持ってきますからねー。
ナースさんが出て行ったあと、僕は退院の身支度を始めました。

カサカサカサ、カサカサカサカサ。
ぬぬぬっ、また始まったやん、何の音? 気になるのだ。何のおとー? おーいっ。
おへそ交換からもうすぐ1ヶ月です。いまだにあの音がなんだったのか分からないままです。ぐうう~、怪人カサカサ男、恐るべし。お尻が痛かったのも奴の仕業か!
もうショッカーの基地にはいきたくないです。

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